インタビュー調査(定性調査)
顔を見て聴くことで得られる知見がある
-よりリアルに生活者を実感する
数字だけの存在ではなく、顔を持ったリアルな生活者の存在を実感したいのなら。
言葉にしにくい、生活者の意識やホンネ(インサイト)に踏み込みたいのなら。
直接、生活者の反応を知りたいのなら。
リアルな生活者の反応を知る手法
インタビュー調査
生活者の“生の声”ならではのリアリティが
マーケティングステージの精度を上げる。
インタビュー調査の最大のメリットは、定量調査だけでは捉えることができない、生活者の理解を深めることができること。
Plan-Do-See-Checkといった各マーケティングステージに、生活者の生の声を取り入れることで、より、生活者の中に入り込んだユーザーイン(User -In)の発想ができるようになります。
KFSのインタビュー調査は、より、顧客の中に入り込む(User-In)ために、生活者インサイトを探るためのアプローチ手法も取り入れ、あなたのマーケティングステージの精度を上げるサポートを行っています。
ホントは難しいインタビュー調査
消費者のイキイキとした、リアルな声を聞くことこそ、発想の刺激材料に繋がるものはありません。
しかし、インタビュー調査は、実はとっても奥が深いもの。
インタビュー調査は、回答者の本音を引き出す力と、行間を読み取りホンネを見極めるスキルが必要です。
あなたは、会って初めての人と、3分後に、ホンネで自分の気持ちを話すことができますか?
「いいんじゃないですか?」「他の人は好きかもしれません」・・・・
言葉を額面通りに受け取って、行動を起こすのは、マーケティングのミスの始まり。
どうやってホンネを引き出し、どう解釈するか、実は、インタビュー調査ほどテクニックが求められる調査はありません。
KFSのインタビュー調査の特長(ホンネを引き出すアプローチ)
【ポイント1】 ラポール形成:話がはずみやすい小道具を用意
ゲーム感覚で「会って3分の人」から、ホンネを引き出すしかけづくり
デプスインタビュー・ブランド選択行動探索シーン
画用紙の上で、クレヨンでお絵かきをしながら、レゴブロックの人形を使って、ある商品のブランドごとの心理的な距離を指し示してもらっているところ。
合わせて、自分にとって、そのブランドを人にたとえるとどんなイメージなのか、別途写真の中から選んでもらい、それを材料に、自分なりの言葉でイメージを語ってもらっている
たとえば、あなたはあるセミナーに出席しました。周りは知らない人ばかりです。 まだ、開始には時間がある・・・。
机の上の資料に、ぱらぱらと目を通してみたり、なんとなく、落ち着かない・・。
隣の席の人も、同じような様子なので、「こんにちは」と声をかけ、名刺交換をしました。
あなたはその隣の人に、いきなりホンネで、自分のプライベートな話をすることができますか?
インタビューも同じです。
初めてお会いする方に、どれだけ、自分自身のリアルな現実を話していただくことができるかが、インタビューの成否を分けると言えるでしょう。
このインタビューを受ける側と、する側(モデレーター、インタビュアーのこと)との間で、 「この場は安心して発言しても大丈夫ですよ。緊張することも、自分を作ることも必要ありあませんよ。」という雰囲気を作ることを、「ラポール(信頼関係)を形成する」と言います。
モデレーター自身はそのために、笑顔のレッスンから始まり、傾聴のテクニック、ボディランゲージによる相手の気持ちを読み取る技術を身に着けています。
ただ、インタビューという限られた時間の中では、短時間でラポールを築き、相手に寛いで自己開示をしてもらいたい。
その距離を縮めるためのコツの1つが、「相手と共同作業をする」ことです。
KFSで実施するインタビューでは、写真を利用する「写真投影法」や、「写真観察法」のほか、レゴや人形を使ったり、クレヨンで一緒にお絵かきする、など、ツールを利用して、モデレーターと共同作業を進めていきます。
そのほかにも、各種判定カードを活用するなど、ゲーム感覚を取り入れることで、インタビューをされる側が自分のことについて話しやすい雰囲気を作り上げていきます。
【ポイント2】 「言葉に出来ない」「言いずらい」防止:
言いにくいことも言える仕組み
メタファーやアナロジーの力で「行間を読み取る方法」を強化する
デプスインタビュー・サービスの利用理由探索シーン(写真投影法)
デプス(個別)インタビューで、その商品やサービスを利用するとき、どんな気分になるのか、自分が最も”ピンとくる”写真を選んでもらっているところ。
楽しい、うれしいといった喜怒哀楽の中でも、どういうときと同じような気分なのか、写真を刺激材料にすることで、自分の気持ちを表現豊かに語ってもらうことができる。
人間は社会的な動物です。
まったくの初対面で、自分とは全く利害関係のない相手(=モデレーター)を前に、「自分の思ったことを正直に話してください」といわれていても、必ずしもホンネを語ってくれるとは限りません。
たとえば、「社会的バイアス」。
社会的バイアスとは、つい正論を吐いてしまう、いい人を演じてしまう、「こう見られたい自分」や、「こうでなければいけない、こうあるべき、という社会心理(タテマエ)」が邪魔をして本当のことを言えなくしてしまうこと。
たとえば、本当は、会社が休みの日には、顔も洗わずに昼までいるのに、「顔は毎日洗っています」という前提で話をする、 本当は、仕事から帰ってきて、食事を作るのもメンドクサイ時は、インスタントラーメンを鍋からすする時もあるのに、そのことは黙っている・・・、などなど。
特に、グループインタビューなどで、「自分が異質」だと感じてしまうと、つい、自分を装ってしまうことや、あえて言わない、ということはよくあることです。
インタビューする側は、リアルな生活の一部を知りたいと思っていても、インタビューされる側は、そこまで見ず知らずの人の前でホンネを語りたくないという意識が働いてしまう、多少の見栄もはる、または、自分自身、そんなことはすっかり忘れてしまっている、意識が抜け落ちているということは多々あります。
また、コンセプトチェックや、商品・サービスに対する受容度チェックをインタビュー形式で行う場合も、なかなかホンネを探るのは難しいもの。
なぜなら、直接、目の前で商品を開発したと思われる相手が(インタビューをされる側は、目の前で話をするモデレーターと、それを開発した企業の方との区別はつきません)、にっこりと微笑みながら、「この商品についてどう思いますか?」と聞かれたとき、その人に面と向かって、「No!.つまらない、サイテー」などと言える人は、なかなか少数派だからです。
特に、その前の話を聞いている段階で、“良い感じ・良好な和やかなムード”が形成されていると、たとえその場だけの関係であるのにも関わらず、 “良い感じ”“和やかなムード”を壊したくない心理が働き、思ってもいない言葉を言ってしまう場合があるのです。
(レストランでの食事の後に、ウェイターの方に、にっこりと微笑みながら「本日の食事はいかがでしたか?」と聞かれると、本当は言いたいことはたくさんあるのに、「美味しかったです」と反射的に答えてしまうのと同じです・・。)
自分の気持ちをストレートに出される方もそれはお同じ。
はじめは、素直に「つまらない・・」と語っていた方も、おおよそ、プランを3~4案、提示すると、最後には、「これならいいんじゃない?」と言い出します。
もごもごと、
「私にはあまり必要ないけれど、これなら、ほかの人は欲しいかもしれない・・・。」
「私の知り合いで、○○な人がいるんだけれど、そういう人だったら良いかも・・・」
「今まで見せてもらったプランの中では、これがいいかなぁ・・・・」 などなど。
「これならマシ」という意味なのか、「ほんとにこれが良い」と思ってそう語っているのかは、言葉だけを追うのではなく、結局、その前後の文脈や、言葉以外のボディランゲージを読みとらなければ、判断することは難しいです。
特に、グループインタビューなどで、周りが「Yes」を前提に、盛り上がっている場合は、「同調の原理=あえてその場の和を乱したくない、空気を読んだ発言をしたい。みんなが言っているんだから、きっといいんだろう」という心理が働き、自分は本当は、「そんなのつまんない」と思っていても、言い出せない心理が働きます。
基本的に、これらの被験者の回答の仕方を読んで、どの程度、ホンネを語っているかを判断し、場に応じて質問方法を変えて、うまくホンネを引き出すことは、モデレーターの力量です。
KFSでは、訓練されたモデレーターがインタビュー調査を実施することに加えて、より、回答者の心理的な壁やバイアスを下げて、ホンネを引き出しやすくするために、文章完成法や、投影法などのメソッドを利用して、ユーザーの心理を探っていきます。
各マーケティングステージにおけるインタビュー調査の使い方&使用シーン (こんな時に)
コンセプト企画&開発アイディア発想の元となるネタ探しのための生活者の実態把握&ニーズ探索
生活者のリアルな声があなたのアイディアを触発
- 顧客をより深く理解する/ 顧客の行動実態をよりリアルに知る
- 顧客のインサイトに到達し、顧客自身が気づいていなかった商品・サービスに求める価値、ニーズをすくい上げる
- 数値化&断片化して捉えていた顧客像を、リアルな生活者として顔を持たせる(ペルソナ肉付け)
- 定量調査で浮き彫りになった課題を深掘りする
戦略・戦術チューンナップ
商品コンセプト受容度、試作品、広告・宣伝などのビジュアルテスト
顧客の目の前に実物(サンプル)を見せて、問題点を具体化。
市場投入前に、より良くする。
- 新しい商品・サービスのコンセプトを、顧客が受け入れてくれるかどうかを 実際にターゲットに示して反応を見る
- コンセプトを顧客が受け入れる理由、受け入れられない理由を、ユーザーの言葉や態度から心理を洞察する
- 商品や商品パッケージ、CMのサンプルなどをその場で見てもらい、その反応をリアルに捉える。
- 関心を惹くかor惹かないか、喚起される感情・イメージ、共感度、ターゲット層にとっての新しさ、など。
市場投入後の効果測定・顧客の反応(良いor悪い、満足or不満)を知り、次の対策を考える
顧客のリアルな反応が、問題の実態を浮き彫りにし、改善ポイントを具体化
- 狙ったターゲット層が購入した理由、 購入しなかった理由を深掘り
- なぜ、狙った顧客層が購入しないのか? 改善のポイントは?
- なぜ、想定外のターゲットが購入しているのか? さらに宣伝策などを改善すればマーケットはさらに拡大するか?
- 顧客満足度調査等の定量調査で浮き彫りになった不満理由や問題点を深掘りする
調査メニュー
グループインタビュー
- 性別・年齢や、商品に求める価値の志向性、利用シーンなどでセグメント化された、一定の共通性を持ったグループを対象に行うインタビュー。
- 特定の共通性を持ったグループが集まることによって、相互に刺激しあうことによって生まれるライブ感、臨場感(グループダイナミズム)を活用。
- あるグループにおける共通の考え方や、購買行動、利用実態などを知る際に特に適す。
デプスインタビュー
- インタビュアーと対象者が、1対1で向き合うことで、その回答(発言)から対象者の深層心理を捉えるためのインタビュー手法
- 一人ひとりと向き合うことで、深く(depth)掘り下げてターゲット層やその行動心理を理解するための手法
- 消費者心理や購買行動における「なぜ」を掘り下げることで、顧客に対する理解を深め、次の商品・サービスや、その売り方を考える上でのヒントを得るのに適す。
WEBインサイト(WEB定性調査)
- ネットリサーチを活用した定性調査手法であり、対象者の深層心理を捉えるためのインタビュー手法をネットリサーチに応用
- グループインタビューやデプスインタビューだと、費用面や工数面から、対象とする人数が限られてしまうが、ネットリサーチを活用することでそのデメリットを補完
- アンケート方式の○×や選択式方式とは異なる調査設計・質問紙についてのKFSの独自ノウハウ
- ブランド価値の探索(情緒的価値、社会的価値)、ブランドパーソナリティ立案などのブランド戦略から、新たな顧客ニーズ探索調査などに関心のある方など