「楽しそう」の組織要件
多くの企業、多くの方と、色々なプロジェクトに参画させていただく機会がありますが、「あ~、このプロジェクトはうまくいきそう」というのは、なんとなく、わかるように思います。
簡単に言えば、やっているメンバーが”楽しそう”なこと。
”楽しそう”というのは、もちろん、即物的に、「ディスカッションが充実している」とか、「チームメンバーの仲が良さそう」とか、色々あるのですが、要は、”メンバーのモチベーションが高い”という意味です。
モチベーション(motivation)とは、本来、「動機付け」や、「やる気を起こさせる内的な心の動き」と訳されます。
「やらされている」のではなく、「やりたいことをやっている」チームは、やっぱり「楽しそう」です。
働き方改革など、個々の働き方に関する意識が変わっていく中で、仕事に対する温度差も、実はそれぞれ。
その中でプロジェクトを同じ方向にまとめていくというのは、実は、とても難しい。
皆さん、大人なのであまり表に出さないものの、乗っているチームと、乗っていないチームというのは、やはり違うように思います。
KFSでは、社員意識調査や、組織診断も得意としておりますが、「楽しそう」なプロジェクトの組織要件として、大事なものは、実は、以下の4点ではないかと考えています。
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- Mission(ミッション):仕事に対する意義・思い
・自分の目指すべきところ、やろうとしていることの意義や、価値。それが与える力。
・良いリーダーは、チーム内に、ビジョン( 想い)を一つにして力を発揮する方向を揃える=共感、浸透を支える仕組み作りがうまいです。 - Passion(パッション):ミッション実現に向けての情熱
・ミッション実現に向けての一人ひとりの情熱のレベル。温度感
・個々の社員の仕事に対する熱意を伸ばす&社員を委縮させないチーム運営/仕組み - Session(セッション):チーム相乗効果・部門間連携・周囲からのサポート
・チームとしての協業、部門間の連携レベル。
・それぞれの役割と個性を認めて承認しあう関係(ダイバーシティ)
・組織全体としてチームワークを促す仕組み、組織内の縦・横に強いT型人材の存在
・プロジェクトに関する上層部や関連部門のサポート
~結構、ここで挫折するケースも多いのが難点
- Mission(ミッション):仕事に対する意義・思い
- Emotion(エモーション):感動・ストーリー、心を揺さぶる仕組み
・組織が扱っているのは人間であるということの理解度(人の心)
・人を熱くさせる、気持ちを高ぶらせるコミュニケーションや取り組み
~顧客の実際の声を聞く機会の提供、思いがけない●●など
この最後の「Emotion」というのは、恥ずかしいような気もするのですが、実は、ちょっとしたお客様の現在のお悩みの声だったり、感謝の声が、「このプロジェクトを成功させたい」という思いに繋がっているように思います。
それは、KFSの仕事も同じ。
エンジンは常にある程度、温めていかないと、いきなりフルスロットルにはなりませんね。