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コントラスト効果

Written by KFS on . Posted in リサーチと行動経済学

始めか、後か、それが問題だ
マーケティングリサーチとコントラスト効果

目次

コントラスト効果とは

人が認識をする際に用いるルールの1つで、2番目のものが最初のものとかなり違うと、実際よりももっとその差を大きく考える傾向がある、ということ
(出典:「影響力の正体」ロバート・B・チャルディーニ 著

 

氷で冷やした冷たい手で触る常温の水は、水だとわかっていても、なんだかとても暖かく感じます。

一方、サウナの後の水風呂の冷たさ。

これと同じように、何かを認識する際に、人はその前後の比較によって、物事を判断する傾向にあり、先立つ条件次第で同じものも違って見えてくることを指す用語です。

 

個人的には、同じチャルディーニの本の中の説明にある「スーツを先に売れ理論」と言われる方がわかりやすい感じがします・・・。

簡単に言えば、

【第5回】定量的な裏づけ-標本数:サンプルサイズ(標本数)の考え方について

Written by KFS on . Posted in リサーチとロジカル&ラテラルシンキング

調査の信頼性を高めるために

サンプルサイズの考え方とロジカルシンキング

「みんなって誰?」「それでホントにみんなって言えるの?」をきちんと、ロジカルに説明していこうとすれば、定量的に信頼性の高いデータの確保が不可欠になります。

では、「定量的に信頼性の高いデータ」とは、具体的に、どれだけの”数”のデータを集めれば良いのでしょうか?

サンプルサイズ(標本数)の設定は、まさにこの問題です。

これは、ロジカルに考える問題であるとともに、「判断の問題」でもあります。

統計的な信頼度はもちろん、数に比例して高くなります。
ただし、無制限にサンプルサイズを増やせば、当然ながらその分の費用は上がります。
調査を実務面から考え、予算と信頼性の兼ね合いを見ながら、結果として役立つ数(標本数)を設定することが肝要です。

 

サンプルサイズの決定も、ロジカルに行きましょう。

【第4回】みんなって誰?-代表性(調査対象者の選定)

Written by KFS on . Posted in リサーチとロジカル&ラテラルシンキング

調査の信頼性向上に向けて

調査対象者における「代表性」とロジカルシンキング
-調査対象者の選び方についてロジカルに考える-

 

調査全体のアウトフレームから、個別調査に落とし込む際には、調査目的に沿って

  • 調査対象と対象者の抽出条件
  • サンプルサイズ

を決めていかなければなりませんが、今回はこのお話です。


子供(のり君):○○買って―――!

ママ:ダメ!

のり君:なんで、みんな持ってるよ、買って―――!

ママ:みんなって誰よ?

のり君:たくちゃんとまさやくんでしょ、それから、けいちゃんも!

ママ:後は?

のり君:あとね—、

ママ:あとは誰、他には???

のり君:え-っと!

ママ:3人だけじゃん。絶対ダメー!!


 

子供のころ、親にこう言われた記憶はありませんか?
なぜ、のり君は、ママを説得できないのか?

ロジカルシンキングでちょっと考えて見ると、

この「みんな持ってる、みんな言ってる」に説得力を持たせる筋道こそ、調査対象者の設定とサンプルサイズの問題を考える際の1番わかりやすい考え方です。

もし、この子供(のり君)が桜小学校の1年A組に通う男の子と仮に設定し、考えてみます。

【第3回】Fact&Stick:定量調査と定性を組み合わせた ハイブリット調査の薦め(調査手法)

Written by KFS on . Posted in リサーチとロジカル&ラテラルシンキング

記憶に粘る事実を示す

”数字”で納得させて、”ストーリー”で腹落ち感を高める

ロジカルシンキングで重要な考え方は、「Fact(事実・ファクト)」です。

つまり、主観ではなく、誰が見ても納得できる客観的な事実であること。

調査には、大きく、「定量調査」と「定性調査」の2つがありますが、ロジカルシンキングの考え方と相性の良いのは、定量調査。

「誰々さんの意見や感想」といった定性データよりも、数字で示せる定量データで根拠を示すほうが、皆と同じ土俵で考えることが可能になります。

特に調査を問題点の指摘や今後の改善に活かしたい場合は、定量調査の出番といっても良いのではないでしょうか?

主観的な情報に頼れば、会議において議論が行き詰ってしまいますし、主観的な意見に基づく問題点の指摘合戦になってしまえば、本来、改善策を打ち出し、POSITIVEに取り組むことを議論する場が、感情的なしこりを生んでしまうことにもなりかねません。

 

「今回の新商品は、失敗でした。おそらく、XXとYYが原因だと思います」といった意見よりも、

【第2回】調査設計とロジカルシンキング

Written by KFS on . Posted in リサーチとロジカル&ラテラルシンキング

リサーチの現場ではロジカルシンキングがバックボーン

調査において必要なロジカルシンキングの考え方
-リサーチの基本のキ-

 

ロジカルシンキングとは、本来、「論理的(ロジカル)に考える(シンキング)・筋道を立てて考える」思考法ですが、リサーチの現場における「ロジカルシンキング」は、以下が特に重要となる基本の考え方になります。

調査において必要なロジカルシンキングの考え方

1. 目的思考:(ドリルを買う人が欲しいのは「穴」であることの理解)

  • 目的遂行には複数の手段があることへの認識
  • 手段の議論におぼれない
  • 議論が帰るべきアンカー(固定されるべき錨)の明確化
  • 目的と手段を混同しない

2. ゼロベース思考:

  • 既存のやり方や慣習の払拭・ゼロから最善の方法を考える
  • 思考の枠を広げることで今までとは異なる解決方法を見出す

3. フレームワーク思考:

  • 漏れやダブりなどがないように全体像を見渡す
  • 思考の幅を広げるフレームワークを活用する

4. 優先順位付け・重点志向: 

  • 上位目的と下位目的のプライオリティづけ、正確な認識
  • 枝葉末節よりも、本質論にフォーカス

5. グランドデザイン思考(マクロからミクロへ):

  • 全体と部分の関係把握、構成要素への落とし込み
  • 全体構想思考
  • 逆算思考(結論から逆算して、やるべきことを考える)
  • あるべき姿と現在の姿のギャップに基づく目標設定、戦略&戦術プラン策定

6. 仮説思考:

  • 仮説立案→検証サイクルを回していくことで、闇雲に対策を打つよりも効率的に回答を導き出す

リサーチの現場でのロジカルシンキング-調査設計編

ロジカルシンキングを生かした調査設計の作り方
-「詰めの甘い」調査設計を作らないために。-

具体的に、まず、調査を計画する際の始めの段階、「調査設計を考える」際のプロセスに、ロジカルシンキングの考え方がどのように生かされているのかを見て行きましょう。